多くの子どもにとって、高校受験は人生を分ける初めての大勝負。そして、中学三年の三者面談は本人と親、先生が一丸となって挑む作戦会議の場です。三者面談を有意義なものにすることが、高校受験の安心と成功につながります。
そこで今回は、三者面談を最大限活かすための事前準備と心構えについてご紹介します。
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備えあれば憂いなし!三者面談の事前準備
いざ三者面談に臨むといっても、何を話したらいいのか分からない方も多いのではないでしょうか。三者面談は「事前準備」がとても大切です。事前準備をしっかりすることによって、三者面談をより充実したものにできます。
以下、三者面談前に必ずやっておくべき事前準備のポイントをまとめました。
子どもの成績をチェックしておく
三者面談では、先生が成績に関する資料を用意してくれるのが普通。ですが、三者面談で初めて子どもの成績を目にするようでは、受験についてしっかり話し合うことはできません。
面談当日までに、実力テストの成績や外部模試の結果などで、子どもの成績をチェックしておきましょう。点数や判定結果だけでなく、成績が上昇傾向か下降傾向か、得意科目と苦手科目は何か、などを確認しておくと、当日の話し合いがスムーズに運びます。
子どもと話し合って志望校を決めておく
三者面談までに現時点での志望校を決めておくだけで、面談当日に先生から得られる情報は格段に充実します。現時点での合格可能性や学校の情報など、具体的でリアルな情報がもらえると、受験への意識が高まります。
なお、志望校を決めるに当たり、親が「行ってほしい学校」を押しつけるのではなく、子どもが「行きたい学校」を確認することが大切です。その際、「どうしてその学校がいいの?」と理由も尋ねましょう。志望動機を明確にすることが、高校受験のモチベーションアップにつながります。
志望校以外の選択肢も話し合っておく
第一志望校だけではなく、併願校についても話し合っておきましょう。併願校の中でも順位を決めて、「併願校の中での第一志望校」のようにしっかりと自分の中で明確にしておくべきです。
公立高校が第一志望の場合、「滑り止め」として私立高校を併願校にするケースが多いです。私立高校には、その学校独自の特色あるカリキュラムが用意されていたり、公立高校にはない珍しい部活動があるなど、個性あふれる高校が多いのでホームページなどで色々と調べておきましょう。
そして、私立高校を併願校に選ぶ際に気を付けないといけないのが出願の時期です。一般に、公立高校の出願よりも私立高校の出願のほうが早いため、遅くても秋の三者面談までにはどの私立高校を受験するかを決めておかなければいけません。複数の私立高をピックアップし、面談の場で相談しましょう。
受験プランを「見える化」しておく
願書の提出日や、私立や公立それぞれの受験日程を、大まかにでも把握できていますか?
三者面談前には、受験のゴール地点までのスケジュールを紙に書き出して、「見える化」しておくことが大切です。ゴールまでの道のりや日数がわかれば、受験の計画を立てやすくなります。
志望校や併願校が決まり次第、その合格発表日や入学手続き締め切り日も書き込んでいきましょう。また、併願校に合格した場合とそうでなかった場合など、複数のプランがある場合は、それもリストアップしておきます。
三者面談当日、作成したスケジュールやリストを持参して先生に見せることで親子の意志や理解度を示す手助けとなります。
先生に質問したいことをまとめておく
ここまでのステップを踏めば、成績のことや志望校のことで不安や疑問が明確になることもあります。
また、当日先生に質問できるように、聞きたいことはメモにまとめておきましょう。「質問するのを忘れた!」という失敗を防ぐことができます。
質問しておいた方がいい例をまとめましたので、参考にしてください。
(質問例1)交友関係について
学校内での交友関係について質問しておきしょう。中学生という多感な時期、子どもはどうしても学校での出来事を家庭で話したがりません。学校内での子どもの様子や友人関係など、何か問題が起こっていないか先生に聞いて把握しておくことをおすすめします。
(質問例2)成績について
子どもの成績について聞くことも大切です。定期テストの結果や通知表は子どもが持ち帰ってきますが、日々の授業中の様子や提出物の提出状況などは普段知ることはできません。積極的に授業に参加しているか、忘れずに宿題や課題を期限内に出しているか等、確認しましょう。
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三者面談の注意点
三者面談をするときの心構えとして「子どもの将来についての話し合いの場である」と考えておくことが重要です
どういう気持ちで臨めばいいのか、何に注意すればいいのか説明していきます。
「聞く」のではなく「話し合う」
三者面談でありがちな失敗の一つに、「先生の話を聞いただけで終わってしまい、こちらの考えを伝えられなかった」というものがあります。三者面談は、先生のいうことをただ「聞く」のではなく、「話し合う」のだという気持ちで臨むことが大切です。
また、親がでしゃばりすぎて子どもが無言のまま、というのもNG。三者面談ですから、本人、親、先生の三人で話し合いましょう。子どもが積極的に話し合いに参加することで、受験への意識が高まるほか、後になって「本当はA校じゃなくてB校を受けたい」と言い出して慌てるという事態も防げます。
志望とは違うプランを勧められても冷静に
三者面談では、想定外のプランを先生から勧められる可能性があることも頭に入れておくべきです。「今の成績でA校は難しいから、B校はどうか」と提案されても、すぐに鵜呑みにしたり取り乱したりせず、冷静に受け止めることが重要です。
というのも、学校の先生は子どもの学力を全て把握しているわけではないからです。たとえば、自宅で取り組んだ過去問の点数や外部模試の結果は、知らない場合があります。
子どもの意志を最大限尊重する
親の理想や夢を決して子どもに押し付けてはいけません。「絶対にA校に行きなさい」と言うのではなく、どういう進路を希望しているのか、子どもが言う事にちゃんと耳を傾けて意志を最大限に尊重してあげましょう。
中学生のうちは具体的に将来のことを考えていない子どもが多いので、高校卒業後は大学や専門学校へ進学したいのか、就職を希望しているのかという2点だけでも確認しておくといいでしょう。
子どもに発言させる
三者面談の場では、積極的に子どもに発言させることが大事です。しかし、実際の面談の場ではどうしても保護者が一方的に教師に質問することが多くなってしまいます。
あくまでも三者面談の主役は「子ども」であることを念頭に置き、子どもが発言できるように保護者の方から声掛けをして話しやすい環境を作ってあげましょう。
三者面談はキレイめな服装で
「三者面談に何を着ていけばいいの?」と思う親は意外と多いです。第一印象が大切な三者面談では、清潔感のあるさわやかな服装がおすすめです。白やベージュなど柔らかい色合いの服を選ぶことで、先生に優しい印象を与えることができます。
ポイントは、「普段着よりも少しキレイめな服装」にすること。入学式や卒業式で着るような「フォーマルなスーツスタイル」だと、威圧感や硬い印象を与えてしまいがち。ジーンズやTシャツ、スニーカーなどのカジュアルすぎる服装も好ましくありませんので注意しましょう。
三者面談が終わったら
塾に通っている場合は、学校での三者面談の結果を塾にも報告しましょう。塾は高校受験のノウハウや最新情報を豊富に有しているので、「セカンドオピニオン」を得ることができます。
子どもの塾での成績や他校の生徒のデータなど、より幅広いデータを踏まえた意見を聞くことは三者面談の結果や受験に対する不安の解消につながります。
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まとめ
三者面談で一番大切なことは「子どもと、子どもの将来について真剣に話し合う」ことです。
直近の目標である高校受験について話し合うことはもちろん重要ですが、「学びたいことがあるのか」、「将来就きたい職業はあるのか」「大学や専門学校に進学したいのか」という高校卒業後についても一度聞いておくとよいでしょう。
受験を目の前にして将来への不安を抱えている子どもも少なくありません。親がしっかりとサポートして子どもの未来を一緒に考えてあげてください。